1984年、ランチアのプレステージモデル、「テーマ」が発表された。それまでのガンマ、トレビに代わる、ランチアのトップモデルとしての登場だ。1979年、テーマの検討を進める際に、サーブとのプラットフォーム共用化のプランが打ち出された。フィアット/ランチア/サーブの共同プロジェクトの発足である。のちにアルファロメオも参画し、メーカーを超えたプラットフォーム共用化「プロジェット・ティーポ・クワットロ(いわゆるティーポ4・プロジェクト)」として話題になる。現在では当たり前のコストダウンの手法だが、当時としては初めての試みだったのだ。ボディパネルの一部が共用化されているにも関わらず、それぞれの特徴を活かした、全く別のクルマに仕上がっているのには驚かされる。
テーマのボディは、ジウジアーロ率いるイタルデザインとランチア社内の共同設計。居住性、空力、サイズなど非常にバランスのとれた設計にも関わらず、ランチアのエレガントさをしっかり併せ持った素晴らしいデザインであることは現代においても全く色褪せてはいない。
発売当時は4種類のパワーユニットが用意された。i.e.turbo(2L DOHC 8v 4気筒ターボ)、i.e.(ノンターボ)、6V(2.8V6)、Turbo ds(4気筒ディーゼルターボ)である。4気筒エンジンは、言わずと知れたフィアットツインカムがベース、V6はPRV(プジョー/ルノー/ボルボ)共同開発ユニット。
こうしてテーマが生まれたのは今から16年以上も前のこと。しかしながら、テーマのような名作は他には未だに現れていないといえばひいき目に見すぎだろうか。