フェーズ2では、V6に加えてこのi.e.16vもATモデルとされた。4バルブ化されたフィアットツインカムは、2バルブモデルに較べて大幅にパワーアップし、NAで150HPを発生した。バランスシャフトのおかげで実に滑らかなフィールを持ち合わせ、高回転域ではルルルル・・と官能的な音を発する。エンジンルームを覗いてみると、デルタと同じシリンダーヘッドに等長のエキゾーストマニフォールドが目に入る。おとなしいセダンなのに血を争えない心臓を持ち合わせているのだ。この気持ちいいエンジンにマニュアルシフトが輸入されなかったのが残念である。
室内はちょっとカジュアルなチェック柄のファブリックとつや消しのローズウッドの組み合わせが実に好ましい。フラッグシップセダンにチェックのシート、こういうセンスは国産車ではあり得ない。イタリア人のさりげないお洒落さを改めて感心させられる部分である。